2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

心配事

おにいちゃんだよ〜 おねえちゃんだよ〜 と交互に抱きついてくる。「おなかの赤ちゃんだ〜い好き!だってやさしいもん!」 もう通じているのかい。自称かっこいいお兄ちゃんと 自称可愛いお姉ちゃんにくちゃくちゃにされる覚悟を もうしているのかい。おっぱ…

同居

食べ物を分かち合い電気も放射能もあらゆる汚染も分かち合い笑顔も悲しみも戦渦もすべて分かち合えるなら 一緒に滅びようって言えるのに。私は 私だけは今は死ねない。絶望と意志。よろこびと破滅。

母の血

子どもが腹で動きまわり 生まれ出たとたん 自分と異なる圧倒的な存在感に改めて孤独を突き付けられるそんなことはどうでもいいなんとしてもただ、肌身離さずこの子と生き残るんだ。

あずかっている

救いたいのは何かと問われて 口をついて出たのは 地球。そういえば 幼いころ「惑星の自動販売機」なるものを工作したっけ。値段はどれほど付けただろう。無邪気な風刺か。今この地に生まれようとする 勇敢な子どもたち。貧しい庭に 今年も 水仙が咲いた。

火加減

なぜ火は熱いのかと 息子に問われて熱いとは 激しく動いていることだと 答えてみた。あぁ。私がカッカと燃えているのも そろそろお休みしてもいいのかもと。灰をならしてやっと 一服を覚えた。

育児休業

おなかに宿る前3年おなかに宿って1年おっぱいあげて1年これで私の育児は終わり。あとは 育ててもらうばかり。

いつも私が抱きしめられている

風が強い。とっくに抱き上げられている子が「抱っこしてあげる」と両の手をめいっぱいのばして私を包んでいる「だっこして」は「だっこしてあげる」の略なのだ。拒んでみせても本当に抱かれたいのはいつも 親。

はかなきもの

寝顔に見入るときその死顔も みている果てゆく存在に絶対的な美しさを信じずにいられないまた 呼吸を確かめる

太陽

季節が移りかわるより少しも早くなく遅くなく日の出とともに ぴかぴかに目覚めるのだおてんとうさまが 隣に寝ている

記憶

上の二人が1年足らずで飲むのをやめた左乳はもう今か今かと飲まれたい一心 必死に蓄えている。ずいぶん飲まれた右乳は 余裕の表情必要な時に必要なだけと ゆったり構えているもんだ。身体への信頼 時に笑っちゃうくらい かわいい。

個性

一番しんどくなること。夫 運動不足息子 睡眠不足娘 独りぼっち私 書けない

gift

子を授かるということはその子を抱かせてやれない先祖たちを思うことでもある。この手に負えない事実に ふと気づいたときすべてを受け止められる準備が自分にあるか試される。自分自身の人生をまるっと愛せるか 子どもたちは強烈に問う。

It's a secret.

ずっとしゃべって歌っている娘。ありとあらゆるシュチュエーションで悲劇のヒロインを演じている。不意に内緒話をしようと耳元に来ると「………。」内緒はナイショ。あぁこうして 自分の世界と孤独とを 手に入れていくんだ。

リズム

朝起きても 食卓でも息子のリズムは止まらない歌うかわりに 手を打っている生きる証 それぞれの拍動解き放て

男嫌い

男とは仕事ができない。 興味のない男には 会いたいとも思わない いい男だったら まずこう言いたくなる。 ひざにのってもいいですか。 男が怖いのではない そういう自分が怖かっただけだ。

お産マニア

物心つく前から 自分の力でお産するって決めていた二十歳そこそこの友達がまったく無関心であることに驚く生理前の落ち込みは 妊娠していない体の激しい嘆きのようどうしようもなく ただ生むためにここにいる。

body

私がいればそこに場ができる何ものもいらない 生きているエネルギーがただある身体に 宿ってる

プロフィール

お宮よりも乳房に感じる体はもう全身で赤子の誕生を 待っているあら私って 根っからの哺乳類。

システム

育児に興味はない我が子に興味があるだけだ。においを感じるから 世話をする相手をしたいわけじゃない。シャンプーしちゃうと 知らない子。

zoo

食事の邪魔は容赦しない イノシシ服なんか着てたまるか イヌ背中で感じるネコ が あこがれる母の風格は ライオン生存見極めた子殺し ハチ内なるメスたちが 今日も吠える

本能

口づけついでに舌をかみ切り首を掻っ切りぶつ切りにして鍋で煮溶かしてやる泣き叫ぶ子らの首根っこつかんで風呂桶にしずめてやる小さな命守るためなのか その命の猛烈な嫉妬なのかあぁ今日も 誰も殺めずに済んだ。

歴史

初めてのつわりでは体が浄化された二度目のつわりでは悲しみを分かち合えた三度目のつわりでスタート地点にようやく立ち人生最も平穏に迎えた四度目のつわりで浮かび上がったのは清々しいほどの殺意と 残酷な赦し

五行詩 口紅・蝶 他FBへの書き込み(2015/11〜2016/2)一部転載  

2015/11/30 我が家は、わたしにとっては計画当初から舞台。 足を鳴らせ、必要に応じて人も入れて、環境もいじれることの方が大事だった。 夫は何に使うんだと怪訝そうだったけど、姿見は必須だった。笑 何より、昨日おとといのブログで書いたように、自分が…